60オッさんのタイ〜ラオス 1人旅 その59
部屋へ入ると、早速、シャワーを浴び、
Kさんが茶化したあのマッサージ店に足を運ぶ。
行く前に、周りの店を見て回ったが、なぜかいい感じがしたのだ。
11:30入店。
深夜バスに乗ってきたことなんかすっかり忘れてけっこう、ハイだ。
タイ古式+オイル、2時間コースに挑戦。
2Fに上がり、
薄暗いカーテン仕切りの個室空間に入り、
スッポンポンになり、用意された七分パンツを穿く。
『っていうことは?・・・さぁ、これからだ!』
実はスペシャル有りじゃないの、ってな雰囲気になり、
それはそれでいいんじゃないの、ってなノリで、
若い女性の手が私の全身をマッサージ。
手、腕、背中、腰、足、お尻、内腿へと・・・。
『あれ、これは!』
ワクワク感が高揚し始めたが・・・、
最後は頭を癒され、先ずはタイ古式が終わる。
別のスペースに移り、次はオイルマッサージだ。
生まれた姿になり、うつ伏せ。
バスタオルで覆われ、
満遍なくオイルを垂らし、擦り込み、癒されていく。
古式と同様、全身の部位をオイルでさすられ揉まれていく。
でも、このシチュエーション気分は”そう”なるよね。
微かに触れるか触れないかの彼女のハンドが局部の一部にサーッと擦れると、
『ムムッ・・・』っていう気になる。
しかも、数回!
気持ち良かったなぁ・・・。だって男だもん。
局部ギリの際どさもあったが、それは動き上、仕方ないことだ。
結局は至って健全な店だった。
1F、フロントで勘定。
待っていると、なんと、屈強な厳つい白人が顔を出す。
まるで、用心棒。
支払いを済ませると、スタンプカードをくれ、用心棒がニッコリ、笑む。
「Thank you」
「オオ・・・サンキュー」
と、太陽サンサンの表へ出る。
『ああ、ビビった・・・変なこと考えたらアカンわ。そやけどな、今度はスペシャルOKのマッサージで天国行きたいなぁ』と妄想。
ブラブラとホテルの方へ向かい乍ら、
『夜、Kさんに会おうかなぁ・・・』
と、ホテルのプールでひと泳ぎして、マッタリしようかと思ったが、折角、来たんだ、先ずは界隈の散策だとホテル前のストリートを気の向くまま行く。
実に騒々しい街だが、あのバンコクのゴチャゴチャ感とまた違う。
リゾート地だけあって、都市には無いカラフル感というか、
爽やか感というか・・・チョット、開放感も織間ざり、この街にそよ風が吹いているような感じがする。も、どこかの陰から女の気配が漂っている感じもしたりする。
真昼間からBarで酒を煽り、リラックスしている西洋人が多いのも影響しているかもしれない。
ハデな看板に決まり切った宣伝文句。
マッサージ店の多いこと。
呼び込む、それらしきマッサージギャル。次から次へと声を掛けて来る。
『そうやなぁ、スペシャルはこっちやねんなぁ』とポツリと歩く。
オープンな明るいビアバーのカウンターの”Chang、生ビール、55THB”が目に入る。
『飲まない手はない!』
テレビではサッカー中継。
『そう、今はワールドカップの最中なんだ!』
カウンターに腰掛け、気軽に注文して、ビールを煽る。
「旨い!」
暑いだけに、より滲みる!
その後、衣服雑貨の大きな問屋街風を行ったり来たり物色して、
贅沢気分を味わいたく、ホテルのプールに飛び込む。
思わず、叫ぶ、
「ベリーナイス!」
今日は何か違う。何か平気だ。人が気にならない。よその国だってことが気にならない。
自身が付いてきたのかな。慣れかな。来て10日目である。
エネルギーが溜まってきた。
彼の読み通り、夜のプレイのことを隈無く喋っていたKさんに自然にラインをしてしまう。
夜の食事とスポット案内をお願いする。
待ち受けていた様に快諾してくれる。
「そう、私は溢れる思いをリターンマッチしたいんだけど。それで・・・」
60オッさんのタイ〜ラオス 1人旅 その58
メインストリートに沿って、広〜いビーチ沿いの遊歩道を歩く。
ガイドブックなどで必ず見る風景だが、私はこういうところは苦手だ。
人が少ない、ゆったりとしたところ、そう、ドンデッドみたいな素朴なところがいい。
でも、来た以上、寄ってみたものの、こんなに”混雑”していると思わなかった。
「ねぇ、写真、撮ったげる。アレ、PATTAYAって看板、ハリウッドみたいね。
前に立って!そう、そこ!いい?」
パチリ!
「このホテルがここで有名なヒルトン。面白いところだよここは。
あのさ、さっきの人もね、1日、2人の女の子とさ、遊ぶんだ・・・何か判らない事とか、行きたいとこあれば、連絡頂戴、案内するからさ。で、マッサージは気を付けなさいよ、本当のマッサージとさ。スペシャル目当てとかあるからさ。スペシャル?判るでしょ!見た感じで判りますよ」
「うーん、私は・・・古式の普通のマッサージしたいな」
「そう。200THB(680円)で1時間くらいかな。どこにでもあるよ。オイルもあるけどさ」
と言って、手を挙げ、ソンテウを止める。
「近くまで、これ乗ってこ!」
さりげない振る舞いに感心するばかり。
ケバケバしさ満開の中心街で降り、溢れるショップの中、1ブロックくらい奥へ入っていくと、メインストリートと並行に走っている第2ストリートに出た。
ここも負けず劣らずかなり華やかだ。
ここで、ATMがあったので、5000THB降ろす。
辺りを見ながら一緒に歩いていると彼が、
「あー、この辺よ・・・あらら、アルアル、マッサージ。ねぇ、お姉さん、いくら?
あら、ここ書いてある200THB。オイルは200。ええ?古式マッサージ+オイル、2時間、350THB!おお、これいいじゃない?」
「ええ!?いいですね」
と話がドンドン進んで行くかと思えば、
「じゃーねー!」と、そのお姉さんを後にして、
「さっきとこ、いいと思うよ」と恐るべき速攻アドバイス&サービス。
パパパパーン、スパーン!ってな人なんだなぁと天晴れ!
と、見上げると”スタッコート3”があるではないか!
私はチェックインして、待っていてくれた彼に礼を云う。
「なんか、あったら、連絡頂戴。待ってるよ!」
ライン交換もした彼の名はKさん。
この後、パタヤーを去るまでの丸2日間、大変お世話になる。
まるで、私の心が読まれているように・・・。
60オッさんのタイ〜ラオス 1人旅 その57
一息つくと、まずは、泊まる宿だ。
深夜バスで節約したし、たまにはいいホテル泊まろうかな。
ピックアップしていた候補から、”スタッコート3”を選ぶ。
『リーズナブルで屋外プール付き、夜のプレイスポットの中心街。決まりだ!』
今までは3桁止まりやったが、奮発して4桁。でも若い数字。いいんじゃない。
『私、多少、価値観がタイ感覚になってきたかな〜』
と、1泊550THB、1880円。2泊しようと決める。
1泊はしんどい。寝て起きたと思ったら、出発準備。
これは、とっても長い旅の場合は面倒で余計に疲れ、落ち着かない。
せめて、2泊して、次の日ぐらいはゆっくりしたいもんだ。
1泊はホント、移動中継地点にする時だけだと思う。
で、長居しそうなので、朝からビールを追加注文。
羽目外す、ゆとりも出来たのかな、それとも、ここの店の雰囲気がそうさせるのか・・、
いい気分だった。
ゆっくり、iPhoneで予約決済。
が、!?。しかし、?!。
決済となるとエラー。
おおっ!
今まで出来てたやん!
繰り返すこと、数回。
ダメだ!?
おかしい、どうして?!
その時、つい先ほどから私の右斜めで朝食を摂っていた2人の日本人の1人が、
私の様子に気付いて、
「アプリじゃなくブラウザーから直接してみたら」とアドバイスを頂く。
旅慣れているような人だ。
私は再度、挑戦。
一発ではいかなかったが、二発目で決済、OK!
「オーーッ!」
ビールを飲み干し、
「ありがとうございました。うまく行きました」と礼を述べる。
チェックインにはまだ早いし、これからどうしようかとバックをゴソゴソしながら思案。
しかし、パタヤーについたと思えば、速攻で日本人と出会い、助けられる。
なんと、この流れは・・・と、何かに助けられているように思ってしまう。
目をやると、今ではアドバイスをくれた人、1人だけになっており、コーヒーを飲みながら店員の女性と親しげに喋っている。
『まるで常連客みたいな感じやなぁ・・・ここタイに永住してんのかなぁ・・・』
よ思っていたら、彼がニッコリ!
「ここへは何しに?どこのホテルですか?一人で?何泊?楽しいですよ。いいところですよ。面白いですよ」
とってもよく喋りかけてくれ、私をお世話したそうな感じがひしひしと伝わってくる。
『何でここまで?引っ掛けるつもり・・・それとも、寂しいの・・・』
「僕は1ヶ月、いつも、定期的に来てるんです。もう、後1週間したら日本に帰るけど。
日本とパタヤー、楽しんでるんです。いま、65だしね。楽しまなきゃ。さっきの彼もパタヤーに魅せられて・・・女の子と遊んだりしてね。で、今日、帰るんだよね。アナタも楽しんだらいい、ホント、いいところだよ。そう、ホテル、送ってあげるよ。どこ、ホテル?」
「ええ、スタッコート3っていう・・・」
「ああ、そう、確か・・・スタッコートね・・・ああ、アレか、ど真ん中の・・・このビーチのメインストリートを・・・歩いていけるよ。少し、歩こうか」
流れるまま、彼に身を委ねた。
カフェショップの女性との会話と彼の雰囲気から怪しくないと判断したからだ。
勿論、断って、自力で動かなアカンかなとも思ったが、なんか縁みたいなものも感じ、
まぁ、どこかで、楽チンと考えたのも事実だ。
ドンデッドではAYさん、別れたかと思えば、今、ここで、彼と会う。
逆を考えれば、全く、誰とも会わないかもしれないし、たとえ日本人にあったとしてもこのような感じにならないかもしれない。
『そうだよなぁ、あの、ホテル予約のエラーでこうなったんだもんな、それに、この店に入ったって事がさ・・・』
60オッさんのタイ〜ラオス 1人旅 その56
6月25日(月)、11日目
空も白々明けてきた。
パタヤー近くに入るとバスが所定の降車場所に止まりはじめ、少人数づつ客を降ろしていく。
パタヤーの標識文字がチラッと目に入る。メインストリートみたいだ。
慌て、運転席を覗き込み、
「ヘイ!パタヤー、パタヤー?」と聞く。
「OK、シッダウン。まだ、先、パタヤー」
と危ないからと、注意。
窓外を眺めていると。その街並みをアトにして、郊外を抜け、工場地帯を走ってるではないか?
心配だ。再び、覗き込み、
「パタヤー、OK?」
「(うるせえなぁ〜ってな顔で)OK・・・」
不安で臆病な自分が出てる。
案の定、心配することなく、雑多な看板が並ぶストリートが現れはじめ、
バスは、再び、止まりはじめ、客を落とし、
最終的に、バスステーションではなく、メインストリートのある場所に、
残りの私たちを落とした。
時間を見ると、7:50分。
Well Come to PATTAYA。
でも、早いな・・・。
で、止まってるバスを落ち着いてじっくり見る・・・。
ハデにペインティングされたバス。
どうやら、認められている海賊バスのようだ。
だからだ、あの安い運賃で、サービス悪く、トイレも放ったらかしで、席も狭く、
運転手のガラも、今思えば悪いんだ。納得。
でも、乗る前は、そんなことは何も思ってなかった。
人間、現金なもの。
助かった〜!だけで充分なのに。
もう着いたんだから、そんなことはどうでもいいんですけど、
それより、いったい、ここはパタヤーのどこか?私は知りたい。
ツーリストガイドショップを見つけるか、
フリーWi-Fiのあるカフェショップに入ってマップで確かめることだ。
なんとなく判る、メインストリート&ビーチに向かう道を歩いていたら、
ツーリストがあり、パタヤーのガイドマップをもらい、現在位置を教えてもらう。
ただ、もらったマップは全て中国語。確か英語版とか他もあったと思ったのになぁ?
間違えられたのかな?!
でも、何故、英語か日本語のものは無いのか、聞かなかったんだろう。
焦って、ゆとりもなく、それで、充分、事が足りると思ってしまう。
中国語より英語の方がまだ判るのに・・・私にはそんな、そそっかしい所がある。
その後、とっても役に立ったマップを見るたび、その事を思い出し、悔いが残る。
マップでビーチのメインストリートへの道を確認し、
途中、フリーWi-Fi、OKのカフェがあれば朝食にしようと向かう。
しかし、時間が早い。まだまだ、閉まっている店が多い。
何軒も通り過ぎていくうちに、ビーチが目に飛び込んできた。
並ぶヤシの木、拡がる砂浜と青い海。だが・・・、
「何だ、あのボートの数。パラレールの数。浜辺に蠢く群衆。ダメだ、ツマンねぇ!」
私は、こういうのが苦手だ!
踵を返し、ビーチに近くにあった、気になる、営業開始そろそろな感じのカフェショップに向かった。
なんとなく印象に残った青年と女性がいる店だ。
雰囲気が明るく、爽やかだ。
「Wi-Fi、OK?」
頷いたので、料金の事は気にせず入った。
ブレクファースト、パンとコーヒーを注文。
さらに、iPhoneの電源を借りたいと伝え、フリーWi-Fiのパスワードを教えてもらう。
日本から来たと言うと相手にしてくれた女性は気前よく対応してくれた。
青年も時折こちらの顔を窺い、照れ笑い。
挨拶程度、何度か言葉のやり取りをしたと思うがハッキリ思い出せないが、
とっても、リラックスでき、いい感じだった。
『いい店だ。ぜひ、また、来ようかな』と思ったが、イロイロ、いろんな事が一杯あって行けなかったのが残念だ。
60オッさんのタイ〜ラオス 1人旅 その55
いつの間にか、眠りについた。
そして、目が覚めてしまった・・・、
『ウー、トイレに行きたい!・・・休憩はまだか?』
悶々としていると、セブンイレブンのあるガソリンスタンドに入った。
ガソリン補給だ!
「ヤッター!!!」
助かった。
用を足し、ホッとして、チョコを買う。
再出発、もうひと眠りしたら、目的地パタヤーだ。
が、また、催してきた!
ダメだ!
仕方がない、眠っていた隣の男性を起こし、
1Fの車内トイレへ目指す。
だが、開けた途端、目に入ったのは・・・!!!
小さい正方形の中心にある楕円形の便器と、
日本でもよく使う青色のバケツに入った水とその中に浮かんでいる杓子、
そして、なんと!その床に溢れている汚濁水だ。
足場が無い!
どうしてパンツを降ろして(また、脱いで)、跨いでするんだ?
良く見ると、壁に、床から10㎝ほど上に少しの段差(8㎜ほど)がある。
至難の技だが、我慢できない。
パンツを降ろし、決死の覚悟でそこへ足を乗っけて、
中途半端な斜交いウンチングスタイルで便を発射!
やるしかない!
『す〜〜っ・・・』とした。
でも、これで終わりでは無い。
足元が濡れ無いように、持ってきておいたテッシュで、お尻の穴を拭き、そのまま捨て、
バケツの水で便器を流す。
必死の”ウンチするする”行為だった。
なんで、床に汚濁水が溢れているんだ。これさえなければ。
もう、金輪際、懲り懲りだと、目を閉じる。
思えば、ウボンバスターミナルで乗車のとき、車掌さんに、車内トイレを貸してと言ったら、バスターミナルのトイレに行ってくれと言われた。
『・・・こういうことだったんだ・・・』
60オッさんのタイ〜ラオス 1人旅 その54
バスに乗って、微睡んで、18:30。
戻って来たぞ、ウボンラチャターニー。
早速、バスチケット窓口へ。
「パタヤー・・・」
「ない!」
無しやて・・・。
「絶句!」
「日曜、無いよ!」
「休みか、そうやな、日曜・・・行く人おらんのか・・・」
途中で、付き添ってくれたオバさんガイドも済まなそうに励ます。
「そうなの、日曜、休みなの。残念ね・・・泊まるトコ、ありますか?」
お世話になった、お嬢ちゃんとこの宿に戻るか、何かの時のために選んでいた、ここから近くのプール付きのシャレたホテルで1泊して、明日、昼間のバスでパタヤー入りしようかと、iPhoneを弄っていた時、
オバさんガイドが私を見つけ、
「19:30分発の別便、パタヤー行き、あるよ!」とのこと。
「!!!」
良かった、助かった、いいアフターフォローのオバさんだ!感謝します。
別窓口に案内され、公共とは別に私的バスがあるんだなと、
477THBでチケットを買い、腹ごしらえをする。
バスターミナルの食堂で炒飯、40THBを無理やり腹に入れ、パン、水、チョコを仕入れ、
深夜バスに乗り込む。
『ちゃんとあるんや!こんなバス。しかも50THBほど安いんや』
2階、左、前から2席目、窓側に座り、クーラー対策で長袖の薄手セーターとバスタオルを用意して出発を待つ。
しばらくすると、気さくな(何故か雰囲気、所作で判る)タイ本国の男性が私の隣、通路側に腰掛けるやいなや、
「Where are you from?」
「Japan」
「Ok Speak English? 」
こんな返事はイケないとも思いながら、
「I can't speak English」
と返答。
彼は、話しを控え、 いそいそとスマホを取り出し、
家族だろうか、奥さんや子供たちと話し始めた。
そう、疲れて会話などしたくもなく、さらに、お腹の調子も悪くなり、
便意が時折、私を襲う。
『こんな時に、辛い』
隣ではにこやかに喋る声が弾けている。
彼が家族を大切にしていることが、コトバは判らないけど、
やり取りが醸し出すニュアンスでなんとなく判る。
いい人なんだ。
60オッさんのタイ〜ラオス 1人旅 その53
14:10分。
メコン川を渡る橋の手前あたりにあったバスターミナル(気がつかなかった)で降ろされ、チケット持って、ウボン発、15時に乗り換えろと指示された。
(らしい。ことば判らないとこうなる)
で、チケット、窓口に出す。
ウボン行きの指定席番号が書かれたチケットに交換してくれた。
一枚の紙片が、どういう伝達方法か判らないが、引き継がれる。
でも、
出発までには、まだ50分もある。
しんどいな。
廻りをプラプラ。
蝿が飛んで、くる、くる、くる。
只今、スッカラカンで何も買えず。
多分、THBでも使えそうと思うがコミュニケーションがしんどいし、
特に欲しいモノもない。
14:40分。
来た。
『あっ!あのブルーのバス。で、あの、兄ちゃんだ!』
本物!の大型バスに乗り込み、深々と席に着き、ホッと一息。
『私って、弱いんだ・・・』
15時。
出発し、しばらくするとウボンから来た時の最後に降りた、乗降車場へ入っていく。
『そうか、中継地点やったんや。何で、ここで降りたんやろ。ホントやったら、さっきのバスターミナルまで行けたんや。あそこが、最終点やったんちゃうかなー・・・』
そう思いながら、窓外を見廻してると、
行き届いた待合スペースから、途中、休憩所で私だけ一人降ろされた時のミニバスの残りの連中が乗って来るではないか。
『おお、なんで、私も一緒に、あのミニバスに乗ってたらダメやったんやろか』
差別だ!?・・・と感じ乍らもグッタリ!
『まぁ、そんなものか。いいや。ここまで来た。あとは、国境通過だ』
バスは止まる。
すると、あの、バスの兄ちゃん(従業員)が、私たちを出国窓口へ誘導。
「さぁ、さぁ、こっち、こっちよ。パスポート借して!」
客のパスポートを集め、窓口へ出していく。
『サァ、出国だ!』
すると、入国と同じように、
「Japan!」と叫ばれる。
「!!」
「100THB」
請求された。なぜか、やっぱり、そうなんや!
(もしかしたら、日本人だから、カモかもしれないのかな)
雑然とした広場を渡り、地下通路を潜り、無事タイの地へ!
さぁ、入国手続きだ!
何食わぬ顔をして、パスポートを出す。
じっくり見てる。
そして、私の顔を伺う。
「‼︎・・・」
パスポートに紙片を挟み、後ろの机を顎で指し、何やら促す。
見ると、
「あっ!これ、出入国カード!書いたのにな、なぜ?
そうや、これ必要なんやったんや、えっ、どこで、どうして、無くなったん・・・」
多分、バスの兄ちゃんがパスポートを集め、窓口へ出した時に、
出入国カードを紛失したと思う。
(その時は、この事には全く気付いていない)
このラオスの入国時にもらった出入国カードを挟んだまま一緒に出してしまい、
多忙な中、担当官が構ってられなくて捨てられた、または、おざなりにされたかもしれないと予想がつく。
だって、AYさんに尋ね、記入したもんね。
というか、私が出さずにちゃんと持っていたら良かったんだよなぁ。
こんな事ばっかりだよな。
バスの客、皆んなが待っている。慌てて書くが、わからん所ばかり!
名前、生年月日、パスポートナンバー、行く目的、行く地名、最終フライト日と便名、国名、泊まる宿名、これは決めてない・・・、あと、わからん所は適当に!皆んな待ってる!
「・・・ええい、もう、ええやん」
恐る恐る、再提出。
難なく印、押してもらって、ハイ!
と渡される。
無事、入国、ホーーーーッ!
振り返ると、出国フライト便名と国名があればOKやないかなぁ。
泊まるホテルとかは、別にいいような気もする。