動く生活・かぱぴぷログ

人は時間がある限り、生から死へ動き続けてます。そのさ中に考えたことです。

熊野古道(伊勢路/中辺路)を歩く

伊勢柏崎から紀伊長島まで

9/23・4日目

6:30に朝食を頂き、
7:15 出発。


昨晩、足の水泡を潰すために、針を貸してくれた女将さん。
今朝は、火打ち石を打って、送ってくれるではないか。

嬉しくなり、パワーが漲ってくる。
踏み込むたび、痛む足も、徐々に慣れて行く。
  

大内山から梅ヶ谷
そして、ツヅラト峠までの道のりは、
国道と平坦な道がほとんど。

熊野古道?」

ってな感じで、時々、不安がよぎる。

道標や幟も少なく、

「これで大丈夫?」

って思ってしまう。


なので、道標や幟が現れると、

「ホッ!」

と、胸を撫で下ろす。


8:00

太陽も輝き、
巡り会えた、
この一瞬、このタイミングに感動。

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青空は気持ちをホッとさせる!


大内山川沿いでパチリ!

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数分後には、雲は消えてゆく


途中、

この先、熊野古道、立入禁止。
迂回路の案内板。

国道42号線へと矢印→が。


「へー、またまた、国道!?」

でも、案内板の先、目の前には、
車1台が、充分、通れる林道が伸びている。

「いいんじゃないの!」

と、進む。


右手には、細い小道が並行して伸びている。
林道は、どんどん上り、小道から離れて行く。


「アリャァー!!!」


林道が途絶えた。
造成中だったのだ。


「やっぱり・・・」


元まで、戻るのはキツ〜イ、
さっきの細い小道を行けばと、判断して、
そこまで戻る。


順調に進んで行くかのように見えたが、
道が二手に分かれているところで迷う。


川沿いということを頼りに進む。
廃屋の裏手に出る。
表に廻る。
川に並行して、舗装された道が伸びている。


ただ、熊野古道ってな道じゃない。
でも、これしかないので進んで行く。


自動車道に出る。
左手に大内山動物園案内板がある。


「これでいいんだ!」


胸を撫で下ろす。



歩き続けて行くと、戻るのがイヤになる。

疲れで、体力が、時間が、勿体無いと・・・!
行けばなんとかなるんじゃないかと!

思っちゃうが危険です。

やっぱり、止めましょう。



再び、国道をエッチラ、ホッチラ、
梅ヶ谷まで。


やっと、
国道を外れ、踏切を渡り、
ツヅラト峠への登り口に向かう。
(ツヅラト峠ルート)

踏切を渡らず、まっすぐ行く、
別の「荷坂峠ルート」もある。



で、で、で、
ここで、古道を歩き出して、
初めて、同じツヅラト峠を歩く、
ご夫婦がやって来た。


「おお!私以外に歩く人がいる!?」


何やら、嬉しくなり安堵感が、私を落ち着かせた。



10:30

峠超えまえに一休み。

挨拶を交わした、ご夫婦が

「お先に」

と先を行く。


後ろ姿を見ながら、

「今回の山歩きは安心だよなぁ〜!」

と、リュックを担ぐ。


ツズラト峠、超えれば、今日は終了だ。
足も軽やかだ!

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ツヅラト峠登口
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いよいよだ!


今日、お世話になる宿は・・・

電話で予約した時、
翌日の宿の事も心配してくれた女将さん。

「もし、見つからなかったら、ここに戻って、
次の日、列車乗って、再スタートしたら。
空いてるから泊まっても大丈夫よ!
そんな人もいるんだから」

優しいお声掛けしてくれた宿、

「ゆうがく邸」が楽しみだ。

事前情報でおしゃれな空間だそうだ。


そんなことを思いながら山を登って行く。

先に出発した、ご夫婦には全然追いつけず。


「はやいなぁー。それとも、私が遅すぎ?」

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入って行くぞ!


テクテクテク・・・。

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心強い標識
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どんどん登って行く
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独特の道標も!!


あとは、この、峠超えだけ・・・、
なので、気分は楽チン!

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遠くに熊野灘が見える
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ツヅラト峠、伊勢の国と紀伊の国の境であり、現実世界と神様の世界との境だったらしい。
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伊勢の国と紀伊の国
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下って行く
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道標・18/18 ヤッター!

13:00

下りきった辺りの休憩所で、
お昼を楽しんでいる、あの、ご夫婦に追いつく。

「やっとだ! あー、でも、仲良いなぁー」

軽く礼をし、先を行く。


アスファルトになった道は、
国道に繋がり、
紀伊長島に入って行く。


14:00

早く着きすぎ。

先送りして、次の、一石峠を越え、
三野瀬駅まで、歩こうかと検討するが、
紀伊長島駅までの、戻り列車の時間合わず。

それもあるが、
足、体調のことを考え、宿に直行する。


思ってみれば、
身体のこと、足のこと、ばかり気にかける毎日だ!

まぁ、当然だろう。
故障したら、歩けないんだから。


コンビニで酎ハイとソーセージを買い、
誰もいない公園で遅い昼にする。

ちょっとばかり、虚しい感じだが、
ソーセージを頬張り、酎ハイを呷った。


ちょっとばかり、街をブラブラする。

「そうだ、お金だ!今のうちに」

と、郵便ATMに行くが停止中。


「あれ、こんな時間なのに。なぜ?」


出ると、たまたま、町のおばさんがいたので、
思わず、声に出した!


「これ、故障中なの?おかしいなぁ〜」


「今日、旗日よ!」


「!!・・・休みなんだ!」


と、曜日感覚がなかった自分に納得。


そして、「ゆうがく邸」へ。

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「ゆうがく邸」

大きなドア越しで、碁を楽しんでる男性2人。

「こんちは〜」

「ああ〜、その横の玄関から入ってきな」


ガラガラガラーと入り、

「今日、ここで、泊まるものですが・・・」

「そこで、座って待っててなぁー」


手慣れたように、年配の男性が電話。

終えると、

「今、来るって!留守番してんのよ〜」

「ええ、はい」


しばらくすると、
品のある女性、女将さんがやって来て、
部屋を案内してくれた。


泊まる2階の部屋は、
欧風で別世界。
トイレとシャワーも綺麗。
室内のインテリアも凝っている。

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しばらく泊まりたくなるような
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いい感じの空間


1階も充実しており、
日当たりのいい、キッチン、食堂、
立派な柱のある居間、
そして、お風呂もある。

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ただ、今回のように私1人の時は使わないようだ。

大人数の場合に限る。


8人限度でそれ以上になると、
この建造物、部屋の空間がマッチングしなくなるので、控えているそうだ。
なので、宣伝もしていないとのこと

なのに、ここで、言っちゃって、すみません!


この建物を愛する独自の物差し、プロの価値観。

聞いてみると、建築家!!


解体しようとしていた、この町屋を、

「一度、見てみたら?」
と、

知人の誘いでなんとなく一見!

魅力に惹かれ買う運命になったという。


で、
修復して、宿にしようと決める。

「使わないと痛んでくるからさ」
と、笑う。


「洗濯機もあるから、使っていいよ」


熊野古道、歩く人のことも理解してくださっている女性だ。


「夕食は、多喜屋さんって、お店で食べに行って下さい」
とのこと。

「そうか、外、食べに行くんだ!?」

一度、宿に着くと、ホント、歩きたくなくなる。

結構、苦痛だ!

「・・・でもなぁ・・・」

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裏庭・西日が気持ち良かった
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ドラゴンのオブジェ?

陽も落ち、薄暗くなった港町。


重い足を引き摺り、5分ほど歩く。
どこの店も閉まっており、シ〜ンとしてる。


そうだ、緊急事態宣言下なんだ!


先に、明かりがポツリ。

「あった!多喜屋さん」


「ごめんください」
客は私1人。


「いらっしゃい。お掛け下さい」
威勢のいい奥さんだ!


カウンターには夕食が並んでいる。

「ゆうがくさんに頼まれたら、断れんでな」


いい人なんだ!
いい人にはいい人が付く。


関心してると、
目の前に生のジョッキが!


「私の奢り、飲んで。疲れてるでしょ。
さっきね、頼みますって、寄って来てさ。
私も飲もうかな・・・」


「乾杯!」


この時点で、

先ほどまでの
「・・・でもなぁ・・・」
が、ドーーンと吹っ飛び、


来て良かったなぁーと、
勝手な自分に大反省。


「現金なやっチャー〜〜」と。

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ここに、小鯵のフライがプラス!

松茸、松坂牛、小鯵のフライなどなど、
堪能しながら、威勢のいい奥さんの夢を聞く。


漁師の娘の女将さんは、
「体験民泊」の準備に大忙し。
未来のために、子供たちのために、
『自然と戯れ、スマホも禁じて、
肌と肌の触れ合いを大切にした
シンプルな体験をさせたい』
と、もう一つの夢に向かって走るパワー溢れる良き人だった。


また一つ、イイ体験をした!


カップの地酒を飲み、ベッドに入る。

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地元のお酒

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