動く生活・かぱぴぷログ

人は時間がある限り、生から死へ動き続けてます。そのさ中に考えたことです。

イイ人に出会うと夢が拡がる「助監督、回顧録」2

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映像制作、動画編集をメインに、現在、NGOチャリティー活動中!
動く生活のかつみンです。

過去の自分の、その時、その作品に携わって学んだ考え方、
作法、ルール、生き方、思考を思いつくままランダムに振り返っていきます。
そこから見えてきた「何か」があれば、
これからの暮らしに再起動させ、より楽しく、充実できるようにします。
気になる方はご覧下さい。

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「私が愛した危険な女」(1984 9月OA 土曜ワイド劇場)
「私が愛した悪女」 (仮題)
監督:野田幸男 出演:小野寺 昭 叶 和貴子


1本フル体験(No.2)

2回目の仕事。
助監督として、初めて丸々1本、参加した作品。

面倒見のいい助監督の先輩Yさんに出会う。

フリーの助監督は、先輩に気に入られるか、
監督、プロデューサーに認められるか、
これが大事で、そうしないと仕事が回ってこないなど、
当たり前なようなことだけど、
人脈がメチャ大事という事を改めて教えてもらいました。

何となくは、分かっているも、現場の人の声はやはり響きます。

ほかに、仕事の段取り、効率のいい進め方。
各パート、撮影、照明、録音、衣装、美術などのスタッフとの付き合い方など、
いろんな心得をビールを飲みながら教わりました。


「実はカチンコ、全然ダメなんです!」
とホントのことを言う。

「かまへん、かまへん、俺もそやった。そんなん、最初は、誰もそーや!
気にすることない!教えたる!」

僕と一緒、関西出身のY先輩は、

大声で「ギャハハハハー」と笑いながら、

「こうやるねんでー!」

パチン!!

と、ドヤ顔。



ホントにいい先輩でした。

その後も、声をかけてもらい、数本、一緒に仕事をさせてもらい、
最後には、角川映画の「キャバレー」(後日、雑感、書きます)に誘ってくれて、
メチャクチャ、喜びました。

結婚したY先輩の家にお邪魔して、
得意のピーマンのパスタをご馳走になったり、
赤ちょうちんで奢ってくれたり
ホント、僕を可愛がってくれました。




で、ある日、


「すまん、もう、誘われへんようになったしもたわ。悪いな。
三重に帰らなあかんねん。親の仕事でな・・・」

「えっ!?」
「長男やから・・・楽しんだから、もう、ええわ!」


苦渋の決断だったんでしょう。
引退してからは、1、2度、三重の実家に遊びに行かせてもらいましたが、
今では、遠い出来事になってしまいました。

ありがとうございました!


書いてるうちに、僕も、


●人脈がメチャ大事
●面倒見の良い先輩。なので、見習って、誰かに恩返し


を再認識しました。


*                 *



さて、本作品「「私が愛した危険な女」は、
当時、2時間ドラマをどの局もゴールデンタイムで、
競って量産しており、その1本です。


主演の小野寺 昭さんは2時間ものの帝王と謳われ、
そこへ、和服美人の叶 和貴子さんを迎えての作品でした。


画面だけではなく、撮影現場で接する日々の彼女の容姿、
白い柔らかい肌、おしとやかな立ち居振る舞いには、
僕もボーッとしたもんでした。


脇の俳優陣も、
牟田梯三、初井言栄、久保菜穂子、長門裕之、中谷昇諸氏、
今では懐かしい方々ばかりです。



そして、監督は野田幸男


クランクインまでの準備中に、

東映でカットを切り刻む監督で現場は大変だよ」

との声がチラホラ聞こえ、

僕は、東映不良番長シリーズでヒット作を飛ばした監督と言えども、

「毎日、夜中終わりかなぁー、嫌だなぁー」

ってな、悪い先入観ばかりが頭を駆け巡ってました。
周りの声に、影響されやすい人間の弱いところです。


いざ、現場に入ると、毎日ではなかったものの、40%は当たってました。
この数字、多分、良い方でしょう。



で、ロケーション撮影のある日。


テストを繰り返し、本番スタートに入るため、
路上で交通整理(人の歩き、車の通過などを止める)をしていたその時、


カメラ前でチャンスを狙っていた監督が台本を叩き捨て、
交通整理している僕とY先輩のところにスッ飛んで来て、


「何やってんだ!替われ!」


僕のトランシーバーを取り上げ、監督自ら、交通整理をし始める。

カメラ横にいるチーフ助監督に向かって、トランシーバーで喚く。


「いいか・・・本番、ヨーイ、スタート!」


カメラ横のチーフも、
「・・・ヨーイ、スタート!」


そして、チーフが、
「・・・カット!」


監督が、
「どう?」


トランシーバーから、
「OKです」


監督は、黙ってその場を離れ、カメラの方へ帰っていった。


なぜって?
カメラ前と僕たち交通整理側とが、
なかなか、思うようにタイミングが合わなかったんでしょう。

でも、思います。
だったら、なぜ、チーフ助監督を通してやらせないかのか・・・?


後で聞いた話ですが、チーフとソリが合わなかったようでした。



だとしても、ある時代に名を残した監督です。


それに比べれば、
どこの雑魚の骨かわからない僕は、
とっても失礼な事をしたことになります。


「ホントに悪いことしたなぁー!」


心に渦巻くものを残したまま、

その後、
僕たちに、怒鳴りもせず撮影を進める監督のもとで、
仕事を滞りなく終えることができました。


白いキャップを愛用していた監督の後ろ姿が妙に悲しかった。


でもさ、
みんな、カットの多い監督にはつきたくない。
やっぱり、眠たい。
深夜になるまでしたくないんだ。



監督は孤独だ!



撮影がクランクインした頃、
朝、ロケバスに乗った監督が、笑って言った。


「今日さ、朝から、ワインとステーキ食べて来たからさ。元気ですよ!」

「へー、そうなんですか?!」


僕の心が騒ついた。


●名を残した監督も人間だ
●監督は孤独だ!




この文は、今現在、記憶に残ってることを書き記したものです。


*カット=撮影時、フィルムがスタートして止まるまでの状態のこと



こん時の教訓

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1、人脈がメチャ大事
2、面倒見の良い先輩。なので、見習って、誰かに恩返し
3、名を残した監督も人間だ
4、監督は孤独だ

いかがでしたか。
しばらく、僕の「助監督、回顧録」を綴っていきます。
よろしくお願いします。


*                 *


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