60オッさんのタイ〜ラオス 1人旅 その43
休息してフェリー船着場までブラブラ歩く。
30分ほど掛けて、観光客相手のオシャレなバンガローやビアバー、
素朴な宿、雑貨屋に挟まれた土塊のガタガタ1本道をのんびりと行く。
1本道の脇に入ると、そこは、田畑が拡がっている。
田舎だ。
裸足の小さい子が駆け廻っている、一つも二つも昔の時代。
けど、スマホ片手に、日本でいう小学5、6年生くらいの子が、
二輪のバイクをビュンビュン、ぶっ飛ばして行く。
ガタガタ1本道を。
素早く移動できる貴重な交通手段なんだろう。
『警官はいるんだろうか?まぁ、いいや・・・』
売れている店、売れていない店。
観光客相手のリゾートとしての島。
そして、耕す畑。
半農半Xの地をプラプラ歩く、ホンとプラプラと・・・。
歩くことで何か自分の感性になかったモノが見つかるとでも思っているのか。
そんなことでたやすく人生を左右する何か”道”なるモノと出会うのか?
そして、自分が一つワンステップ上になる、またはひと廻り大きく成長する、
何かモトネタでも見つけて、他者からなのか、自己からなのか・・・、
やがて、年月がそれを花開かせ、いつの日か、最後に、
自分を輝しく見せるようになる日が来るのか・・・。
・・・そんなもんはありゃせん。
私の目の前には、私が小学2年生の頃、
友達とヤンヤヤンヤと遊んでいた、あの素朴な、服の汚れなんか気にしない、
気の向くままの大ぴらな子供たちがいた。
その奥では水牛、ヤギが草を喰み、遠くではお母さんが水田に肥料を播いている。
太陽の光と水と緑、そこに溶け込む子供と動物。
彼らは、私をチラッと窺うだけで、引き続き、窺う前の行動に戻るだけ。
フェリー船着場へのメインストリート、ガタガタ1本道を外れると、
土と水と田畑、植物と動物、太陽と空、そして、そこに暮らす人々だけだ。
都市文化、テクノロジー、科学の匂いはまったくしない。
タイムスリップ。
ずーっと昔からの匂い漂わせる島の人たちと、
私ら観光人相手にスマホ片手に商売する島の人。
表の顔と裏の顔・・・そんなことを私は思ってしまうが、
島の人は島の人、表も裏も何もなく、
私が勝手に表と裏と思っているだけなんだろうなぁ。
でも、スマホの威力は凄い!
この島だって、フリーWiFiが普通に利用されているんだから。
最新のテクノロジーと素朴な生活。