60オッさんのタイ〜ラオス 1人旅 その25
先ずはと思い、お嬢ちゃんにフリーWiFiのパスワードを聞くと、
入れ替わりにお父さんがニッコリやって来て、バンガロー風の建物の中を案内してくれる。
ロビー奥、2階へ上がる階段前に、
ソファー、テーブル、テレビなどがあるくつろぎスペースが設けられており、
サイドボードに置かれた
「このカフェ、ウォーターはフリーです」
と、階段を上っていく。
広い踊り場を折り返し上に上がる。
天井にはよく外国映画で見る、どデカイ扇風機がゆっくり回っている。
正面に2部屋ある、右の部屋に案内される。
ダブルベッドに天井から垂らされた蚊帳、机と椅子と扇風機。
木造りの素朴な一室。
「オーー、イイやん!」と鍵を渡され一息。
「気に入った!よし、あと、2泊」のんびり、ゆっくりしようと決める。
さらに、クーラー嫌いな私にとっては打って付けの宿である。
オーナーの別宅へ、
「エクスキューズ・ミー」
お母さんが出て来て、
あと2泊したいと云うが話し通じず、互いにチンプンカンプン。
しばらくすると、案の定、お嬢ちゃんがやって来て、交渉。
一泊、250THB、計500THBで快諾。
お嬢ちゃんが何より頼りにでき、素晴らしい。
やはり、勉強はしっかりしておくべきだ。
近くのスーパー、コンビニの場所をも手書きで書いてもらい、ありがたく頂戴する。
至れり尽くせり感がヒシヒシと胸を打つ。
プラプラと歩いて数分、
地方の田舎だがチラホラ見え出した店舗の通りを進んでいくと、
あの食物の匂いが立ち込める大きな市場が現れた。
『結構、栄えてるやん。これが、言っていた裏手のスーパーか・・・』
しばし、匂いに包まれて見ていたが、長居は無用、引き返す。
途中見た、セブンイレブンで、ビール4本とカップ麺とハンバーガー、パンを仕入れる。
昼夜兼の食事と明日、朝の分だ。
はっきり言って、まだ、タイに来て、食事らしい食事はしていない。
ほんとアカンたれ。アカンたれの食事だ。
でも、是が非とも普通の飲食店でしっかりした料理を食べたいまでには、
まだ、陥っていないんだろうな。
それにしても、日本では殆ど利用しなかったコンビニだが、
ここタイでは頼りになる存在だ。
言葉のわからない外国人にとっては使いやすいんだろうなぁ。
アンド、私は、これも、日本では殆ど食べない、ハンバーガーなど買っている。
これも、味が予想でき安心して選ぶんだろうな。
で、戻って、1階にあるシャワーを浴び、カップ麺とビールを頂く。
カップ麺、酸っぱい!案の定だ、タイらしいではないか・・・。
ビールは旨い、嘘つかない。
ベッドにゴロリ。
午後、柔らかい陽射しが部屋内を明るくしている。
『ハァ〜〜ァ、何とかここに居る。さて、ウボンラチャターニーの次はバンコク戻り、
パタヤ、アユタヤ・・・そんな行き先の事ばかり考え、
現時点での、その場その場の行動を何も考えていない・・・と、気付き、
なんじゃ、これは単なる行き場所、行き場所を目指すゲームじゃないか。
そうじゃないだろう、行った行き先での出会いを楽しむんじゃないかよ。
宿でジーっとしていても何もない。
外に出て、人の中に入らないと・・・頭をグルグルしながら・・・でもさ、
ここで、ジーっと・・・これ、気持ちいい。風邪気味だったしな・・・』
と、支離滅裂、自分に甘え、サービスのカフェを作り、
宿の軒先のテーブルでのんびり飲み、リラックス。
この庭の趣きを上手にネットに上げてたなぁと、感心。
その庭ではコケコケコッコーと放し飼いの鶏が飛び廻っていた。
お陰で、少しはゆとりが出たのか寝る前に、Wi-Fiでニュースチェック。
『ええっ!北大阪、地震、箕面、誰もいないけど、大丈夫かいな。震度5!
京都も、アヘーッ、私がタイにいる時に・・・』
二人の娘にラインを入れ、大丈夫との事で床に伏す。
この後、しきりに先輩のKさんからメールが入っていた事を、後日知る。
私の身の安全の事と仕事で京都に行くので泊まれるかとの事。
ありがたい、もちろんOKと返事。
気に入った、ニアトレインゲストハウスの初日の夜を迎える。